イタリア人のアジア人を見る目
毎日(って言ってもいけない日も有るけど)腱鞘炎の治療に通っている。
昨日、ちょっとムッとした事が有った。 治療所に着いた時に、私がドアを開けて中に入り、その後梅ちゃんの乗ったベビーカーを押す旦那が後に続いていたので、旦那が入るまでドアを開けて待っていたときのこと。 旦那の後ろに老夫婦が入ってこようとしたので、まず奥さんの方が入るまで開けておいてあげようとドアを開いた状態で待ってあげていた。 そのお婆さんときたら、私を見もせず当たり前のように開けてもらって当然のような顔をして入って来たので少しムッとした。もちろん、有難うの言葉なんてない。 以前、桃ママんちに遊びに行った時にも話題になったんだけど、桃ママの義母さんは桃ママがこういう時にドアを開けて待っていてあげるのが嫌らしい。 理由は私にも想像できたけど、きっと『アジア人=中国とかフィリピンとかの貧しい国から出稼ぎとかに来ているヒト→イタリア人よりも下層級のヒト』って言うイメージを持っている人が居るために、そういう事を自分の息子の嫁がするのがイヤなんだろう。 私はカナダに住んでいた時に、こういう習慣を覚えて、身に着いてしまっているって言うか、やっぱり次の人の為に、特にそれがお年寄りとかだったら、してあげて当たり前と思うし、してあげて気持ちのいいことだから、しているけれど(桃ママも同じ気持ち持ってるしね)、こう言った今回の場合はさすがの私も気分が悪くなる。 有難う、も言わないおばあさんに対して『どういたしまして』って言ってあげたくなった(笑)。 でも、これだけではない。 この後、受付に直行したんだけど、私の方が先に着いたのに後から受付に来たこのお婆さん、受付のお兄さんに『私の方が先なのよ』みたいな顔して私の横で立っている。 『きっと、私よりも先に受付のお兄さんに話しかけるだろうな』なんて思ってたらその通り。 受付のお兄さんが『次は誰?』って言ったか言わないかの瞬間に『自分だ』と言う。 一部始終を見てた旦那に『この人かなり感じ悪いねー』なんて私が言ってたら、旦那が私のところに来て今にも受付のお兄さんに文句を言おうとする顔するもんだから『ちょっと、言わないでよ。もういいよ、おばあちゃんじゃん。』って、周りに分からないように日本語で言ったんだけど、旦那ったらイタリア語で『何でだ、言わないでいいなんてそんな訳には行かないよ』なんて言い出し、受付のお兄さんに『ボクの奥さんの方が先だったんだよ』と。 なんか、恥かしくなってしまったよ(^^;)。イヤ、ほんとこのお婆さん、かなり感じ悪かったんだけど、結局私の番もすぐに来たし、待たされたってほどでもないし、別にいいやって思ったんだけどね・・・。 で、旦那。『ただね、ボクの奥さんはアーモンドの目をしてるだけなんだ』と。 イタリア人ってアジア人の目のことを『アーモンドの目』って言う。(悪い意味ではないんだけど、これを聞きなれないアジア人がこれ聞くと、あまり気分を良くしないかな。でも、悪い意味は無いのよ。) 受付のお兄さん感じのいい人で、『そうだね、僕も言った後に気付いたよ、彼女の方が先だって』って言ってくれた。 旦那に対しても『この人に言っても仕方ないじゃん』なんて思ったけど、ま、旦那にしたら近くにまだ居たこのおばあさんに聞こえよがしに言ったつもりだったんだろう。 でも、全般的にこう言うお婆さんみたいな人って意外と多いような気がする。 特に私の住んでる街って、日本人住んでるのって少ないし、見かけるアジア人も中国人が多い。って言っても、その中国人も数が少ないし。 一般のイタリア人って、中国人と日本人の違いなんて全然分かってないし、アジア人=中国人って言う風に思ってる人がほとんど。 どこに行っても、イタリア人の人たちったら梅ちゃんを見て『あら、可愛い中国人のお嬢ちゃんね』なんて言われるもんね。めんどくさいから、こっちも訂正しないけど。 一度だけ、近所のスーパーで見知らぬおじさんに『おや、可愛い日本人とイタリア人のハーフのお嬢ちゃんだねー。』って言われて吃驚したくらい(笑)。 私がここに住んでて嫌なのは、そういう偏見の目で見られることがあると言う事。アジア人の中に居ると私って結構典型的な日本人顔なんだけど、それが見分けられないイタリア人は中国人、と見るのだろう。 偶に店に入ると、舐め回すようにじろじろ見られ、店をうろうろ見て回っている間監視されてるかのような気分になる。『きっと、私が盗みをしないかチェックしてるんだろうなぁ』なんて思うことも。 私の友達で以前にこの街に住んでた子も、以前おもちゃ屋さんに入ったときに、支払いの為にレジで待っていると、後から来たイタリア人を優先されたらしい。 『どうせ、安いのしか買わないんでしょう』みたいな感じで。『この人の方が高い物買ってるから』か、なんか言われたらしい。もちろん、彼女怒って買わずに出たらしいけどね。 以前に、大きな大型ショッピングセンターの中にある、大きな電気屋さんに旦那とクリスマスプレゼントを買いに行ったときのこと。 まず、義兄のプレゼントのプリンターを選び、それが重いので私がひとりで梅ちゃん抱っこしながらカウンターに行って、『預かってもらえますか?』って行った時、カウンターのお兄ちゃんの対応の悪いこと、悪いこと!見下すって言うか、返事もせずに嫌な顔をして受け取ってくれた。 それを、旦那と一緒にあとで引き取りに行った時なんか、超満面の笑みで梅ちゃん見ながら『可愛い子だねぇ~♪』だって。別人かと思ったよ(爆)。あまりの態度の違いに。 ったくねぇ・・・・。 なんか、長くなってしまったけど、こんな事ばかりでもないことは確か。たま~に、親日家も居る。 その昨日の話で、治療所を出た後のこと。 この後、旦那は家に帰り、私と梅ちゃんはのどか&ママと近くで待ち合わせをしてお茶をする予定にしていた。 ちょっと立ち寄った雑貨屋さんで雑誌用ラックを買おうと立ち寄ったときに、お店の女主人の人が、『あなた、あなたって日本人?』と。 『はぁ、そうですけど』って返事をしたら、目を爛々と輝かせ、『私のおじいちゃんはね、日本人なのよ!!』と。隣に居た店員のお姉ちゃんも『私もちょっとだけ日本語話せるのよ。おげんきですか~?』と(笑)。 すごく感じのいい人で、日本人が、日本が大好きで・・・って言う話をしばらく聞かされ、こちらもさっきの感じの悪かったお婆さんの事なんか忘れてしまうくらいだったわ。 でも、話は変わるけどこのおばさん、4分の1日本人の血が流れてるってことだけど、どっからどう見ても、イタリア人顔だったなぁ(笑)。蒼い目で。 梅ちゃんもイタリア人と将来結婚して子供を産んだら、このおばさんみたいに、どっからどう見てもイタリア人にしか見えない子供を産むのかなーなんて思ってしまった(^^;)。 きっと、私のかけらも残ってない子孫になっていくんだろうなぁ。で、『私のおばあちゃんはね、日本人だったのよー』なんて言われるんだろうなぁ、いつの日か(笑)。
by honestpumpkin
| 2006-02-21 23:38
| イタリアの生活
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